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  1. 過去のストーリー

広がる青空とお花畑

こんにちは。あやのはるかです。2018年が終わり2019年になって半月が過ぎました。

私が住んでいる地域では、年が明けてから素晴らしい青空が広がっている日が続いていてなんだか嬉しいです。

今日は、「空」を見ていて思い出した過去のMyStoryです。

私は空を見ることが好きです。綺麗な青い空を眺めていると、心が落ち着きますし飽きません。空を見ることが好きだという人は多いのではないでしょうか。

何か辛いことがあったり元気が無かったりというときは、顔をあげて空を見ることはしないかもしれません。また、同じ青空を見てもその時の自分自身の心や気持ちの状態によって見える色が違うという事があるようです。

過去、空を見るのが好きな私にもそんなことがありました。

空の色がわからない

2009年の事です。私は2006年から派遣社員で働いていたのですが、正社員として再就職するために並行して就職活動もしていました。

派遣社員は3ヶ月ごとに更新があり、満了する1ヶ月前に更新の意思確認があります。

意思確認の前に転職活動で応募した会社からの結果待ちだったり面接の予定が入っていたこともありますが、たいてい書類選考で不採用でした。

ある時、二次面接まで進んだタイミングと派遣契約の更新確認の時期が重なり、どうなるかわからないけれど採用通知が来るかもしれないと思ったので更新を断りました。

残念ながら面接の結果は不採用だったので、再度派遣の仕事を紹介してもらうことにしました。・・が、それから新しい就業先も就職先もなかなか決まらなかったのです。

数か月間無職の状態が続くと、働いているのが当たり前だった平日の昼間、毎日家にいることに罪悪感を感じるようになっていきました。

天気が良く素晴らしい青空が広がっているのに空を見上げることなく、心にはうす曇りの空が広がっていました。

その頃は面接のために外出して空を見ても、なぜか空は青く見えることが無かったのです。

不合格通知を運ぶ音だったのが・・

平日の午前中に、同じような時間に郵便配達人が乗ったバイクが到着する音、続いて配達人の足音が聞えます。

「あ~あ、また書類が返送されてきたのかぁ・・・」

応募書類を何通も送っていたので、不合格の場合は書類が郵便で返送されます。次第に郵便配達人の足音を聞いただけで○○の会社からの書類が返されてきた・・と反射的に思うようになりました。

11月の天気の良いある日。いつもの郵便配達人の足音。そして、ポストへ郵便物を入れる音がするハズ・・だったのですがチャイムが鳴りました。

「簡易書留です」

応募書類の返送が稀に配達記録や簡易書留で届くことがあるので、「また、ご丁寧に不採用通知を書留で送ってきたのね」と私は思いました。

郵便物を受け取り、封筒を見てみると応募した企業からではなく、少し前に受けた検定試験の協会からの郵便でした。

開けてみると・・・

なんと!合格通知と合格証書が入っていました。

この試験結果には期待しないと決めていたので、受験終了後就職活動に専念する日々に戻り、いつの間にか受験したことすら忘れていた時、合格通知が届いたのです。

幸運の不意打ちを食らった

まさか合格しているなんて!

喜びより驚きの気持ちが強く、現実を認識するのに時間がかかりました。

『合格していたんだ」と理解し、思い切り「やった~!」と叫びました。

この時の喜びは、これまでの人生でベスト5に入るくらい嬉しい出来事でした。言葉は良くないけど、「幸運」の神様からの不意打ちを食らったような感じでした。

この試験は4回目の挑戦でした。

科目合格がある検定試験で、期限内に1科目ずつ受験し合格を積み重ねていくことができます。

3科目のうち2科目は1回目の受験時に受かっていたので、残り1科目、次回までに真面目に勉強すれば何とかなるだろう。そう思っていました。

ところが、その残り1科目は私にとって苦手分野の手強い科目。

以後の受験勉強も進まず、受験当日になっても明らかな力不足で結果を聞くまでもなく不合格確定という状態が2回続きました。

4回目の受験が3か月後に迫った頃、これで最後の受験にしよう。結果はどうあれ、やり切ろう。そして、基礎からもう一度やり直そう。

ちょうど、仕事もしていないことだし、時間があることはありがたい。できるだけの準備をして受験に臨み、分からないところは捨て、出来たところを時間ぎりぎりまで見直しをしました。

「終わった!」

最後の受検が終わりました。やり切ったので悔いはありません。でも 論述問題の回答が十分できなかったから不合格だろうと本気で思っていたのです。

底なし沼からお花畑へ

その後、少し後に就職活動が少しでも有利になるようにと受けていた別の検定試験の合格通知も届きました。

心が底なし沼に沈んでしまったような感じでしたが、諦めていた試験の合格通知が手元に届いたことで本当に花が咲き誇る場所へ瞬間移動できたような気持ちになりました。

見上げれば青く広がった空、足元には小さな一輪の花。まっすぐ前を見つめると視線が届く範囲一面に色とりどりの花が咲いている。きっと、それが現実の世界になる。

今私の目の前にお花畑はないけれど、間違いなくお天気が良かったその日、青い空が広がっていました。

就職活動が上手くいかないと、自分はどこからも必要されない人間なんだと思い込んでしまう。正確には「思い込まされる」のかなと。

たまたま、すぐに出会えないだけで、必要とされる場所はきっとどこかにある。自分を信じていれば、必ず出会える。

あの頃から8年以上過ぎ・・・・おかげさまで私は、いくつもの会社でたくさんの経験を積み現在は会社員として働くことが出来ています。

さて、次はどんな場所で働けるでしょうか。楽しみですね。

「え? 社員になれたのに、もう転職を考えているんですか?」という声が聞こえてきそうですね。

「はい。ここでずっと働くことは考えていません」

いまの会社をすぱっと卒業できる状態にもっていくことが次の目標です。

ここまで読んでいただき、ありがとございます。

あやのはるか

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