●登場人物
路ノ下知美 みちのしたともみ
母 フリーライター 住居兼賃貸のマンションに住む大家 47歳
路ノ下奏多 みちのしたかなた
専門学校卒業後一般企業に就職したが1年で退職。フリーター歴3年が過ぎた。26歳。
●目次
1.遅れてきた反抗期
2.何もない
3.二十個の夢
4.距離
5.進む
●あらすじ
専門学校を卒業した奏多は、大手の建築会社に就職が決まるが会社になじめず1年後に退職する。しばらくは無職生活を楽しんでいたが、次第に毎日自宅にいることに罪悪感をもつようになりアルバイトを始める。退職から2回目の秋を迎えた時友人からスキー場のアルバイトに誘われる。
アルバイト先へ出発する前日、検査で入院中の母親と些細な事で喧嘩をしてしまう。イライラした気持ちで帰宅した奏多は、何気なく開けた引き出しの中に古いノートを見つける。気になってページを開いてみるとそこには若い頃の母の夢が20個書かれていた。それを見て奏多は心が少し痛んだ。